80年代のバンドブームで育った50歳の初老が2019年の音楽フェスをみた感想
表題のネタをツイートしたけどほぼ反響無しでした(*´ω`*) ま、オレのフォローさんは釣り人が95%ですからね。でも、あえて書いてみます。
1968年生まれの初老のオレなので、子供の頃は昭和歌謡。10代は今で言う邦ロックを主に聴いてました。Japanとビートルズとツェッペリンとレッチリとブルース系は聴いたけど概ね洋楽には興味なし。特にアメリカのロックは苦手でした。90年代半ばから音楽演奏から離れ釣りばっかりしてたので、もうカラオケで歌う感じくらいしか音楽とは関わらなくなりました。2000年以降は加齢もあって「流行りの音楽」などまったく興味も無くなった感じです。唯一ラルクだけは聴いてたかな。
そんな感じで25年くらい流行りの音楽から離れてたオレがWOWOW契約を機に2019年の音楽フェスをいっぱい録画して30組くらいのアーチストの音楽を聴いてみました(概ね早送りしたけど)。
その結果・・・・
1.演奏レベルがめっちゃくちゃ向上してた
自分でギターとベースを弾くから解るんですが、今の日本のロックの人たち、めっちゃ上手い!
ま、オレが昔聴いてた80年代邦ロックってパンク系とか8ビートのシンプルなのが多かったってのはありますけどね。演奏自体は割とシンプルだった。当時演奏能力が高い人達はロックでなくフュージョンとかやっていたイメージ。布袋寅泰とか高崎晃などの例外もあるけど、めっちゃ上手い人はロックなんて下にみてやっていなかった印象があります。
ところが、今の邦ロックの人たち、サラッ~っとめっちゃ難しいフレーズを普通に弾いてるわけですよ。おじさんびっくりしたわ。ベースにしても目を疑うレベルの超絶速弾きを普通にロックでやっている人が・・・。
これも時代ですね。
85年頃のバンドブームの頃にプロだった人たち(今現在50半ば~60歳前の世代)って、中高生の頃、家でプロのギタリストが演奏してる動画を簡単にみれる環境は無かったはず。たまにTVで放映してても録画する手段が無かった。70~80年初頭って家庭用ビデオが一般普及する前ですからね。きっと当時のプロ志望の人たちはヤングギターやら教則本なんかの書籍で練習してたはずです。実際にどうやって指板押さえてどうやってピッキングしてるかは空想の世界だったと思われます。
一方、今はTV・DVDはもちろんネットでプロの演奏をいくらでも見れますからね。あげくYouTubeみれば楽器演奏を無料で教えてもらえる。情報量が桁違いです40年前とは。そんな環境で育てば、もちろんみんな効率よく上手くなりますね。
2.音楽の幅が広がっていた
シンプルな8ビートのロック全盛期だった80年代にくらべ、今は音楽の幅が広がってますよね。この40年でだいぶ進化してた。「ROCK IN JAPAN」っていうイベントタイトルの割に「これもロックなのか?」っていうのもかなり多かったけど。音楽の幅が広がっているからテクニックも多様化・高度化してました。とてつもなく。
ただし、あまりにもプロの演奏が高度過ぎて「自分たちもマネしてバンドやってみよう!」っていう中高生が出てこないのでは?っていう心配も。
我々世代だとBOOWYとかブルーハーツとかラフィンノーズとかシンプルだけど格好いいコピーバンド入門的なバンドが多かったので「オレにも弾けるんでね?カッコイイからやってみよ」って思う人が多かった。今でもBOOWYのコピーバンドでライブをやると、対バンの人たちに「私も高校生の頃やってました」とか「ギターで初めて弾いたのがNo.N.Yです」とかよく言われます(*´ω`*)
ま、コピバンの話はともかく、90年代~00年代の日本のロックをほぼスルーしてきたオレなので、現代のロックはとても幅が広くてびっくりでした。そしてみんな上手。
3.ロックバンド=カッコイイとか不良っぽいっていう要素はほぼ無し
我々初老世代が憧れたロックスターは痩せてて色白で美形で派手な衣装着てました・・・。が、今の人たちは一部の例外を除き9割がた普通のお兄さんでした。
なにしろステージ衣装という概念がそもそも無いんですね。夏フェスだと観客と同じ服装。あの手のラフな感じを最初にやったのは奥田民生だと思います。その後パフィーに継承。いや、バンドブームのころもTシャツ・ジーパンだっただろ?って指摘されるかもですが、それでも髪立てたりロンT着たりアクセサリつけたり靴はラバーソールだったり、とちょっとはそれっぽい格好してたはず。その後、奥田民生がソロになって最初の頃はまじでラフな格好でステージ立って衝撃でした。
が、2019年はほぼほぼ全員普通の格好でステージに立っているのが衝撃でした!!!
そして不良っぽさは当然皆無だしメンバーに一人はとてもふくよかな人が居たりする。
なにより一番驚いたのは美形な人がほぼ居ない衝撃! ロック=美形ってのは時代錯誤なんですかねw ってそれは初老のおっさんの感覚であり、今の若者にはカッコよくみえるのかも?でもジャニーズのメンバーは普遍的に美形ですよね。
見た目よりも音楽性ってことですかね。
4.それでも楽器は古かった
音楽自体も演者のルックスも大きく変わってましたが、楽器だけは変わってなかった。というか、むしろどんどん古くなってた感じです。
80年代のバンドブームの頃って楽器業界もめっちゃ潤ってたと思うんですよね。なので有名バンドのギター・ベースの人たちには楽器メーカーのスポンサーがついてて「○○モデル」みたいなのがいっぱいあった印象。キーボードやサンプラーなどデジタル系の機材もどんどん進化した時代で、どんどん新しい機材がステージに並んでいた、っていう印象。
でも2019年のバンドの人たちは、ギターはFenderのストラト・テレキャス・ムスタング、Gibsonのレスポールのシェアが8割くらい?ベースもFenderが9割シェアでね?っていうくらい先祖返りしてました。アンプもどうようで昔ながらのが多かった。キーボードはよく知らないけど「最新の凄いやつ!」よりも70年代からありそうなアナログなオルガンやエレピが多いようです。
ドラムはよくわかりませんが、80年代頭にシモンズとかのエレドラが一瞬流行ったけどすぐに廃ってみんな昔ながらの太鼓使ってます。
今はビンテージがブームっていうのも聞いたことありますが、それにしてもギター・ベースは80年代よりもずっと先祖返りしてました。
5.結局バンドってやっぱりボーカルがキモなんだと思った
長々おっさんの懐古な戯言書いてきましたが、一番言いたいのがこれです!やっぱりキモはボーカル。
フェスに出てるバンドを40組くらい見たけど35組くらいは名前すら知らない訳です。前提知識とかバイアスが一切無いフラットな気持ちで観て聴いた。
その結果気づいたのがボーカルがキモであること。
こんなオレでも名前だけは耳にしたことがあるバンドも何組かいました。音は聴いたこと無いけど名前は知ってる的な。つまり売れているバンドですね。売れているバンドと売れてないバンドの一番の違いはボーカルでした。んでは具体的にボーカルの何が違うか、っていうと
発声・発音が安定してて歌詞がちゃんと聞こえる
でした。これに尽きます。オレの好みは別として、売れているバンドはボーカルの歌というか歌詞がちゃんと聞こえる。
あ、さっき「売れてないバンド」って書いちゃったけど、もちろんあのようなステージに立てる人たちなので、その筋ではすごい有名で売れているバンドなんだと思いますよ。でも、今の音楽に一切興味ないおっさんでも、その名前は聞いたことあるレベルのバンドを「売れている」バンドっていうテイにしてください。売れてるというか有名なバンドですね。
オレが名前すら聞いたこと無いバンドの人たちは、歌詞がほぼ聞き取れない。発声が安定してない感じでした。
とはいえ、そこはロックバンドのライブなので歌詞の重さよりも、その場のノリのほうが大きいウエイトなのはよくわかります。なに歌ってるかさっぱり解らんけど、会場もめっちゃ盛り上がってて、みてるオレの体も勝手に動く!いいわこのバンド!ってのももちろんいっぱいありました。それは人それぞれ好みの話です。オレもロックバンドに歌詞の良さなんて求めてませんし。
ってことで好みは別としても、有名なバンドのボーカルって凄い聞きやすい、っていうのがよくわかりました。
あとは声質ですね。めっちゃ売れるバンド・アーチストって声が特徴的ですよね。上手い人はいっぱいいるけど、やっぱり売れるにはボーカルの個性が大事なんだなーって思いました(・ω・)ノ
カテゴリ:バンド・音楽