パソコンの容量って?
釣り的なネタがありません。なので、PCネタ。多くの人が勘違いしてるコト。たまたま最近連続してこのタグイの質問を受けたのでここにも書きます。
それは「ハードディスク容量」と「メモリ容量」をごっちゃにしてる事です。これは似てますがだいぶ違います。PCの処理に大事なのは「メモリ」の方であって、ハードディスク(以降HDD)容量はそんなに関係無いんです。音楽ファイルやデータファイルが多くなって「PCが重くなる」のは(原則的には)殆ど無いんです。ここを勘違いしてる人が凄く多い。
昔、パソコン教室とかやっていたときにオレなりに考えたネタですが、PCの処理を「料理」に喩えます。
ここで、料理人が「CPU」、コンロ・まな板が「メモリ」、冷蔵庫・キッチンの台が「HDD」です。
PCで処理するときも一緒で、プログラムファイルやデータは最初HDDにあります。たとえばデジカメ写真をフォトショップで加工するときは、HDDにある写真データとフォトショップのファイルを出来るだけたくさんメモリに置きます。そしてCPUがあれこれ処理します。これは冷蔵庫にある食材をまな板に乗せて、料理人が切ったり、コンロに乗せて似たり焼いたりするのと一緒ですね。
なので、「メモリが多い」=「まな板が大きい・コンロが多い」ワケで仕事の効率が上がるわけです。料理人であるCPUが速い(クロック数とか言われる)と当然同じ時間で出来る処理が多いので、結果的に速い処理になるわけです。ちなみにデュアルコアとかクアッドコアとかは料理人が2人、4人いてチョッパヤなワケです。
同じ料理人でも、ワンルームマンションの狭いキッチンと飲食店の厨房では、同じ料理するにしても出来上がるまでの時間が圧倒的に違いますよね。つまり、メモリ容量が大きいほど、PCの処理は速いわけです。だから、PCを買うときは、メモリ容量がとっても大事です。CPUも大事ですが、たとえCPUをワンランク落としてもメモリを増やすべきです。
で、まな板が狭いとき、一旦切った食材を冷蔵庫に戻したり、キッチンの台へちょっと一時保管することがあると思います。コンロが一個しかないのに色々煮たり焼いたりするときも、あっちゃこっちゃタイヘンですが、これはPCも一緒で、メモリが足りなくなると、一旦HDDへデータを戻します。CPUとメモリの間のやりとりはスゲー速いんですが、メモリからHDDへ移動するのは相対的に凄く遅いのです。HDDってCDとかDVDみたいに円盤状のメディアをモーターで回して読み書きしてますからね。最近はかなり速いけど、それでも半導体同士であるCPU・メモリ間に比べたら凄く遅い。これらの作業をスワップイン・スワップアウト、一緒にまとめてスワッピングって言います。
メモリが少ないPCでちょっと重い作業をすると、HDDのランプが点きっぱなしになってカラララララ~って音立てながらマウスのポインタが砂時計になることありますよね。あれがスワッピングしてる時です。料理人がまな板と冷蔵庫を行ったり来たりして出したり入れたりしてるワケです。
そんなわけで、PCの処理に大切なのはCPUの速さとメモリ容量の大きさであってHDDはあんまり関係無いって事です。
ガッテン?
いや、でも現実的にはPCを長いこと使っていると、だんだん遅くなります。これは色々な要因が考えられますが、その中にHDDが悪さしてる事もあります。それは「HDDの断片化(フラグメンテーション)」ってやつで、頻繁にデータを書いたり消したりしてるうちに、飛び飛びで記録されるからです。CDに喩えると、「あいうえお~」っていう歌の「あ」がCDの外側に、「お」が真ん中の方にあったりして、読み取りヘッドとモーターが超動き回ってるわけです。だから、冒頭に書いた「音楽ファイルやデータファイルが多くなって「PCが重くなる」のは」なきにしもあらずです。スワッピングの時、余計時間掛かりますからね。フラグメンテーションを解消するのがデフラグメンテーション、いわゆるデフラグでこの為のソフトがWindowsのスタートメニューのどっかにあります。たまに実行するのも良い感じです。スゲー時間掛かるので寝る前に実行するのがグッドです。
ちなみに最近では遅いHDDの代わりにデジカメで使うSDカードなんかを使ったSSDなんてものも遂にやっとようやく実用化ってか、まぁまぁ手ごろな価格になってきたようです。良い時代だ!
そんなわけで結論的には、CPUはもはや相当速くて普通に使うには何買っても問題なしです。HDDも足りなくなったら後から外付けを買い足せるので、PC買うときに重要なのは「メモリの多さ」です。
カテゴリ:PC・スマホ・WEBネタ